住宅のことを調べていると
ややこしい謎の数値が数多く出てきます。
家づくりをしていく上で
重要な数値もありますので、
ちょっと見てみてください。
1. U値(熱貫流率)
U値は、建物の外壁や窓などの
構造物を通して熱がどれだけ伝わるか
を示す指標です。
具体的には、1平方メートルあたり、
温度差1度(K)でどれだけの熱(W)が
移動するかを示します。
数値が小さいほど断熱性能が高いことを
意味します。
例:
- 高性能な断熱材を使用した
壁のU値:0.2 W/m²K - シングルガラスの
窓のU値:5.0 W/m²K
2. UA値(外皮平均熱貫流率)
UA値は、建物全体の断熱性能を
評価するための指標で、
外壁、屋根、床、窓など全ての
外皮部分の熱貫流率(U値)の平均値です。
これも、数値が小さいほど建物全体の
断熱性能が高いことを示します。
AはアベレージのAです。
例:
- ZEH住宅のUA値:0.6 W/m²K
- 当社の住宅のUA値:0.46 W/m²K
3. 熱抵抗値(R値)
熱抵抗値は、材料の熱を
伝えにくくする能力を示す指標で、
熱伝導率の逆数です。
数値が大きいほど
断熱性能が高いことを意味します。
単位は、m²K/Wです。
例:
- 断熱材のR値:4.5 m²K/W
- ガラスのR値:0.2 m²K/W
4. 熱伝導率(λ値)
熱伝導率は、材料がどれだけ熱を
伝えやすいかを示す指標です。
単位は、W/mKで、数値が小さいほど
断熱性能が高いことを意味します。
この謎の記号はラムダと読みます。
この数値が大きいことを自慢できるのは
フライパンなどで、
熱の通りが良いことから
料理が早く美味しくなります。
例:
- グラスウールの熱伝導率:0.038 W/mK
- 鉄の熱伝導率:80 W/mK
5. Q値(熱損失係数)
Q値は、建物の内部と外部の
温度差が1度(K)あるとき、
1時間にどれだけの熱量(W)が
建物全体から逃げるかを示す指標です。
単位はW/Kで、数値が小さいほど
建物全体の断熱性能が高いことを示します。
UA値が基準として使用される前に
使われていた数値です。
例:
- 一般的な住宅のQ値:3.0 W/K
- 高性能住宅のQ値:1.5 W/K
6. C値(相当隙間面積)
C値は、建物の気密性を示す指標で、
建物全体の隙間面積を示します。
単位は、cm²/m²です。
数値が小さいほど気密性が高いことを意味します。
例:
- 高気密住宅のC値:1.0 cm²/m²
- 一般的な住宅のC値:3.0 cm²/m²
7. イータAC
(ηAC:冷房エネルギー消費効率)
イータACは、建物の冷房エネルギー
消費効率を示す指標です。
建物の冷房に必要なエネルギーの量を評価し、
数値が小さいほど冷房効率が高いことを示します。
8. イータAH
(ηAH:暖房エネルギー消費効率)
イータAHは、建物の暖房エネルギー
消費効率を示す指標です。
建物の暖房に必要なエネルギーの量を評価し、
数値が小さいほど暖房効率が高いことを示します。
まとめ
住宅のエネルギー効率を評価するための
基本用語について解説しました。
これらの指標を理解することで、
より効率的で快適な住まいづくりが可能になります。
建物の断熱性能や気密性を高めることは、
エネルギーコストの削減だけでなく、
快適な室内環境の維持にも繋がります。
特に覚えておいた方が良い数値は、
UA値とC値です。
この二つは住宅の性能を伝える為に
一番用いられている数値なので
知っていると便利です。
UA値は最低0.6以下、C値は最低1.0以下の
住宅を選びましょう。