スタッフフリートーク(前編)
今までにないボヘミアンテイストの家。
楽しい暮らしを知り尽くしたD’S STYLEスタッフによる生活感溢れるインテリアコーディネートが魅力のモデルハウス。 そこで今回は実際にコーディネートを手がけたスタッフのフリートークをお届けします。
ひとつのラグからはじまった ボヘミアンテイスト。
松田:今回は大阪の豊能町というところにできた新しいモデルハウスを紹介します。ここは、箕面の少し北、兵庫県との県境くらいにある郊外の町ですよね。
前山:すぐ近くに山などの自然があって、気持ちいいところですね。
松田:そうですよね。すぐ隣に公園までありますし。それでいて、郊外なんで土地の価格も抑えられます。最近はこういう郊外で土地を探すお客様もふえているんですよね。さて、今回、前山さんがコーディネートを担当したわけですが、どんなテーマですか?
前山:ここも実際のオーナーさんがいらっしゃる場所で、完成後に一定期間モデルハウスとしてお借りしているスタイルですから、壁などにガンガン穴をあけるわけにもいきません。持ってくるアイテムにこだわりました。どうせなら、他のモデルハウスでやったことがないことをやってみたいじゃないですか。そこで、選んだのが「ボヘミアン」なんです。
松田:なぜ、ボヘミアンだったんですか?
前山:すごく個人的なことなんです(笑)。ベニ・ワレンラグっていうモロッコ系のアイテムがあるんです。本物のウールを手織りしていて、普通に買うと20〜30万円くらいするっていうシロモノ。僕の好きなフィンランドの建築家、アルヴァ・アールト邸の写真でも使っているのが紹介されていて、気になっていたんです。でも高いでしょ?
松田:私も気になっていたのですが、とても手が出せなくて…。
前山:そんな中、知り合いのツテで村上美術さんという会社がベニ・ワレンテイストのものをコットンで廉価に仕上げて商品化しようとしているという噂を聞いたんです。問い合わせてみるとまだサンプルとして展示会で出したりしているような段階だったんですが、見せてもらうと、いい仕上がりだったんです。「展示会が終わったら回して欲しい!」とお願いし特別に手に入れてきたラグがあったんです。これをみなさんにも紹介したかったんです(笑)。
松田:なるほどー。
前山:だから今回は、このラグからはじまったというのが、正直なところです。そこからイメージを広げてコーディネートしていきました。
松田:あわせるアイテムはどうやって選びましたか?
前山:ベニ・ワレンが北欧アイテムと相性がいいのは、アールトの自宅でも実証済みですから、ソファーは北欧系のネイビーのものをチョイス。ボヘミアンテイストにするからといって、大きなアイテムをそっち系にする必要はないんです。ベースとなる大きいモノには、普遍的にいいものを選んでおいて、あくまでブランケットやクッションカバーなどにキリムを持ってきたりして、テイストを仕上げればいいと思うんです。だからテーブルもシンプルです。これはイギリスの小学校で実際に使っていたものですね。
松田:よくみたら「sorry」とか落書きもありますね(笑)
前山:そうそう。落書きなんかも味があっていいですよね(笑)。机面をこう開けると引き出しになっていて、雑誌なんかもしまっておけて何気に便利でしょ。
松田:たしかに!可愛くて、利便性もよくて…Goodですね。
前山:この家は、階段が土間に落ちているタイプ。その分、リビングスペースが広く使えますよね。だから1Pソファを2脚持ってこれる余裕も十分あったんですよね。
松田:でも土間もそんなに狭い感じはしませんよね。
前山:そうなんですよね。土間をそのまま「土間デッキ」と繋ぐことで広く感じられるんでしょうね。大きな窓で繋がるように同じ素材で仕上げたコンクリートデッキという仕様ですから。
松田:シングルチェアもセットではないものを選んでますよね。
前山:レザーと帆布を一脚ずつでわざとハズしています。「ボヘミアンの家具」っていうのは、実は「これ」というものはあまりありませんよね?違う国のもの、いろんな素材のものを取り合わせて自分なりに調和させていけるのが、「ボヘミアン」のおもしろさだと思うんです。ハンドメイドや民族調のものなら、ある程度は無国籍に集めても大丈夫。でもね、ソファの横にあるスタンドライトは、思いっきりIKEAです(笑)。こういう近代的なものを普通に織り混ぜて、遊んでいくのも楽しいじゃないでしょうか。