余白があるから、自由に愉しめる。vol.2

好きなモノの中で愉しんで暮らす。

夫:基本的に家具は僕が選んでます。一貫しているのはいいな、と思うモノを買って使いつづけていること。たとえばこのモロッコランプは近所のリサイクルショップで見つけたんですが、点灯すると天井や壁に印象的な光と影が広がるところに惹かれて購入しました。元はスタンドタイプだったところに手を加えてペンダントライトにして最初は土間に付けてみたんですが、どうもバランスが悪くて。最終的にリビングに落ち着きましたね。

妻:夫から「これどうかね?」と尋ねられることもありますが、値段だけ聞いたらあとはお任せですね。

夫:この家にあるモノのほとんどは僕のコレクションなんですが、趣味で集めたモノはただ収納するよりも見せるカタチにしたいんですよ。すっきりとシンプルな空間も好きなんですけど、所さんの世田谷ベースみたいに遊び心があふれたスタイルも好き。だから人が遊びに来たときに「なんか愉しんどるな」と感じてもらえるよう「ラフなところも見せる」というのが空間づくりのテーマかな。

余白があるから、自由に愉しめる。

妻:キッチンの壁は2人で塗りました。D’S STYLEの壁は全部白いので、少しアクセントが欲しかったんです。色は夫の好きなターコイズブルー。一回でも家具を置いちゃうと絶対そのままになると思ったんで、引っ越しの翌日に一気に塗りました。

夫:土間とリビングを仕切る壁は、既存のものとデザインを合わせて僕が後からつくったんですよ。ここにソファを置きたいと思ったときに、壁が必要だと思ったから。特別DIYが好きなわけではなく、ある種の使命感に近いです。あそこに扉が欲しいから隠し扉を作ろう、土間に本棚が欲しいから作ろう……という風に「必要だからつくる」感じですね。

妻:だからよーく見ると本棚もたわんでるところがあるよね。

夫:そう。近くで見るとクオリティが分かる(笑)。でもパッと見で分からない範囲ならOK!っていう、完璧主義じゃない性格だからこそできるんですよ。余白がある家だから、こういう風に自由に楽しめるのがすごくいい。D’S STYLEは基本的に仕切りがないスタイルですが、ある程度はあった方が楽だと思って、この家は増やしてもらったんです。でもいざ住んでみると、やっぱり仕切りがない方が自由度が高い。例えば新型コロナの影響でリモートワークが推奨されて書斎という空間が注目されましたが、それも既存の仕切りがなかったら作れたな、と。余白の大切さは、建ててからより実感しましたね。僕みたいに「ああしたいな」「こうしたいな」というアイデアが次々生まれてくる人には、その余白のスペースが大きな魅力に感じるはず。だから響く人には100%、響く家だと思います。ちなみに僕がつくった壁はもう壊す予定なんですよ、新しいアイデアが生まれちゃったから。次は今あるコレクションの棚を移動させて、土間の横の部屋につづく細い通路に仕切りをつくろうと考えています。将来子ども部屋にする予定だから、子どもが落ちないようにと。

妻:夫がそういう風に思いついてなにかつくる分には「好きにしたらいいよ」って感じです。お金をたくさんかけすぎなければ、ですが(笑)。

コレカラのはなし。

夫:土間でくつろげるようなスペースをつくりたいですね。他のオーナーさんが土間に絨毯を敷いてコタツを置いているのを見て「これいいじゃん」と、刺激を受けて。上がり框を利用したら掘りごたつ風にも出来そうだから、やってみようかなと思ってます。火鉢を置いてみたいキモチはあるけど、子どもがまだ小さいからちょっと危ないし。

妻:ウッドデッキにはコタツを出したことがあるよね、冬に。それでお鍋をしたんですけど、最終的にはみんなコタツにくるまって暖をとってました(笑)。下の子が成長して動き回るようになると土間の段とかが怖いので、そういう危ないところを少なくしたいですね。そして生活感を出しすぎず、子どもが遊べるスペースをどうつくるかも悩ましいところです。

夫:現在寝室として使っている部屋を、ゆくゆくは子ども部屋にしようと思っているんですよ。僕らの寝室は今はもっぱら収納スペースになっている、隠し扉の部屋に移動する予定で。でも1つの部屋を2つに分けると狭くなるから、できるだけ広さを感じられるスペースづくりを考え中です。今のところは映画「耳をすませば」の主人公とお姉ちゃんの部屋みたいに真ん中を2段ベッドで仕切ることで、それぞれの空間を確保しようかなと思ってます。

妻:あとはお庭もなんとかしたいよね、まだまだできてないし。

夫:そう。実はこの土地は元が田園だったらしくて、基礎工事などに予想以上の費用がかかってしまったんです。それで外構にはあまり手をつけられなくて。

妻:玄関のブロック階段と真砂土を引くくらいしかできなくて、家が建った当初は空き地にポツンと家が建ってる、みたいな状態でした。だからウッドデッキやシンボルツリーなんかも、後から買って付けたものなんですよ。

夫:ウッドデッキはリビングからひとつづきになるように、板の貼り方も同じ向きにして床の高さも揃えて作りました。僕はキャンプスタイルの中でもブッシュクラフトにハマってるんですが、家族と行く時は便利グッズも色々使います。だから家でも同じ雰囲気でキャンプ道具を出すことがたまにあるんですが、家族はほとんど出て来てくれない(笑)。妻は基本インドアだし、息子は「中で遊ぶ~」って、僕だけがテントで寝たりしてます。

妻:ウッドフェンスは私たちの手作り。自分たちでやり方を色々調べて、板に塗装したりとコツコツとつくりました。

夫:庭に畑をつくったのは僕の希望。子どもが自分で野菜を育てることで、好き嫌いなく色んなものを食べられるようになればいいなと思って。だから水やりとかは子どもの担当です。特に枝豆はおいしくできたから、子どももすごい勢いで食べてましたね。

妻:建てる前って室内空間のイメージはあっても、エクステリアの部分は後回しになりがちというか……私は全然考えてなかったんですよ。実家がマンションなのもあって、想像がつかなくて。

夫:自分の中に引き出しがなかったんです。だから今はYoutubeやInstagramなどを使って心惹かれる庭を探しつつ、具体的な方向性を模索中。そして何年かかけて、自分たちがしたいカタチを作っていけたらいいかな、と思ってます。

家づくりを考えている人にヒトコト。

家族のライフスタイルの変化を意識しつつ、

自分の感性に響く情報を集めること。

年月を重ねるにつれて、家族のライフスタイルは変わっていくもの。子どもがいればそれは特に顕著で、いずれは巣立つことも視野に入れる必要がある。そういった将来の暮らしのカタチを見通して、その都度の変化を楽しみながら対応できる家づくりができたらいいんじゃないかなと思います。

あとはInstagramを見ること。D’S STYLEの特性を理解したうえで「自分たちならどういう工夫ができるのか」を考えた方がいいです。たとえば収納が少ない点でいうと、オープン収納にするならどんなカタチにつくりあげるのか、クローズド収納のスペースはどう確保するか、というところ。そんなアレコレを楽しめるかどうかが大切です。そしてその工夫の見本が載ってるのが、Instagramなんですよ。自分では思いつかないアイデアがたくさん載っている。だから自分たちが建てたい家の共通点や感性が似ている人を探して、その人たちの暮らしの工夫を見ることをオススメします。

OWNER PICKS

#Handmade Bag

革作家の友人が作った鞄

夫から妻への誕生日プレゼント。革作家の友人に制作を依頼したオーダーメイドのリュックは、キャメル色の牛革で仕立てられたスクエア型のデザインが目を惹く。その造形美に「どこのブランドものですか?」と街中で声をかけられることもあったとか。

#Incense

パロサント

スペイン語で「聖なる樹」を意味する「Palo Santo」は中南米に現生する香木で、古くからシャーマンの儀式などに使われていたとされ、空間を浄化して幸運をもたらすと言われるアイテム。甘く澄んだ香りが特徴で、作業中やリラックスシーンで焚くことが多いそう。

#Pendant Light

モロッコランプ

エキゾチックな独特のデザインが美しいランプは、オブジェのような存在感。下のテーブルにスポットライトのように光が落ちるよう、メイン部分の三角錐は撤去。光と影が創り出す印象的な模様は、灯りがともされた夜にひときわ幻想的な空間を生みだす。

#Blue Flame Heater

Aladdinのブルーフレームヒーター

円筒型のボディに、ころんと丸い窓。基本的なモデルチェンジのない完成されたフォルムと高い性能は、90余年もの間幅広い世代に支持されつづけている。フラットな天板には鍋やフライパンを置けるので「冬はおしるこを楽しみました」とのこと。やかんを置けば+加湿効果も。

#Foliage Plant

アロエ

古くから火傷などの民間療法に使われてきた多肉植物で、育てやすく手がかからないのが魅力のひとつ。リビングのチェストの上にアクセントとして置く植物を探していた頃、足を運んだ観葉植物屋で一目惚れをして購入。花言葉は「健康」「万能」。

#Hot Plate

BRUNOのホットプレート

ライフスタイルブランド「BRUNO」が手がける、デザイン性と優れた機能性を兼ね備えたキッチン雑貨。3~4人分のコンパクトサイズは収納性も高く、平面・たこ焼き・深鍋といったプレートを使い分けることで、毎日の食卓から人が集まるパーティシーンまで大活躍。

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